大企業採用のVPNと同じ方式
OpenConnect方式は,ネット系大手シスコ(CISCO)社が開発した「エニーコネクト(AnyConnect)」方式と互換性ある通信方式です。
同社のAnyConnenct方式は,グローバル企業が好んで採用している非常にすぐれたVPN通信方式です。日本ではキャノン,ユナイテッド・アローズ,ソフトバンク等が利用しています。しかしながら下記の理由で導入の敷居が高いものでした
高かったハードル
・自社でサーバーを管理しなくてはならない
ネットワーク管理に長けたスタッフが必要です。
・導入費用が(小規模事業者にとっては)高額
導入時に最低でも20万円程度(10ユーザー)が必要です。小規模事業者にとっては高額な設備投資です。さらに毎年ライセンス料が必要です。僅か数名の駐在スタッフのために導入するのは現実的ではありません。
当社の実証実験の結論
かべネコVPNではAnyConnectと互換性のあるオープンソース(フリーライセンス)の「OpenConnect」が有望と考えて,実証実験を約1年間続けてきました。
結果として非常に接続性が高く下記の結果が得られました。
・ウイグル自治区,北京等,日常的にVPN接続が困難な地域でも安定した接続が可能
・大規模規制の影響をまったく受けなかった。
そこで,業務用途としてOpenConnect方式を提供することにいたしました。
他社提供のOpenConnectとの違い
OpenConnect方式を提供している事業者が僅かながら他にもあります。
しかしかべネコでは,下記の対策によって接続性を飛躍的に高めています。
・緊急待機サーバーを常時スタンバイ
万が一,OpenConnect方式に規制がかかった場合でも,速やかな代替サーバーに切り替えられるようにしました。これはかべネコだけの特徴です。
緊急待機サーバーについてはこちらの記事をご参照下さい。
・非常に余裕のあるサーバー運用
当社の標準的なサーバーでは,1サーバー当たり1000ユーザー程度の通信量を処理できます。しかし,法人プランでは負荷をその5分の1として僅か200ユーザーを上限とします。これによって業務用途として余裕をもった通信帯域を確保しています。
・一般ユーザーは利用不可
不特定多数のユーザーの中には,VPNサーバーの情報を得て当局に通報する役割を負う人物も潜在しているというのがVPN業界の共通認識です。サーバー情報を得て規制をかけやすくするのが目的と思われます。
法人プランでは一般ユーザーは申し込みできません。原則として業務で用いるメールアドレスで登録頂きます。また,利用されるPAYPALアカウントの個人名,お申込者の公式サイト,緊急連絡先電話番号の情報を通して「日本人による業務利用」を対象に提供するサービスとしました。法人が業務利用で外国国籍の方にも利用を認める場合でも,家庭における個人利用を禁止しています。なお,中国国籍以外のユーザーによる業務外個人利用については禁止対象ではありません。
将来的に一般ユーザーにOpenConnectを提供するとしても,サーバーを分けて管理します。